三好市や東みよし町、美馬市やつるぎ町——徳島県の西部にあるご実家の片付けは、徳島市内のお住まいと同じつもりで進めると、思わぬところで足が止まります。ごみの出し方は市町ごとに違い、家までの道と車を停める場所も、平地の住宅街とは事情が異なるからです。この記事では、2009年創業の便利堂ネコの手が、県西部のご実家を片付けるときに先に決めておきたいことを、公式に公表されている制度の内容にもとづいて順にご説明します。
・粗大ごみの出し方は、同じ徳島県内でも市町ごとに大きく違うこと
・山あいのお住まいで「自治体の収集に出せないもの」に何が含まれるか
・母屋までの道と、車を停める場所を先に見ておく理由
・ご遠方のご家族が、限られた滞在で進めるための順番
目次
県西部のご実家で、つまずきやすいのは二つ
ご相談をいただくなかで、県西部のお住まいに共通して出てくるのが次の二つです。
● ひとつめ|ごみの出し先とルールが、市町ごとに違う
「徳島市に住んでいる子どもが、実家のある町のつもりで調べていた」——このすれ違いは珍しくありません。粗大ごみをいつ出せるのか、いくらかかるのか、そもそも引き取ってもらえるのかは、市町ごとに制度が別です。
● ふたつめ|家までの道と、車を停める場所
山あいの集落や川沿いの段になった土地では、母屋の前までトラックが入らないことがあります。ここは費用にも日数にも効いてくるところで、当日になって分かると段取りを組み直すことになります。
逆に言えば、この二つを先に押さえておけば、あとは平地のお住まいと大きくは変わりません。順にご説明します。
市町が変われば、粗大ごみの出し方も変わる
東みよし町の場合
東みよし町が公表している「大型ごみ・複雑(粗大)ごみの収集について」および申し込み方法のご案内によると、大型ごみ・複雑(粗大)ごみとは指定ごみ袋に入らない家具、自転車、家電製品(特定家電を除く)、刃物類、ガスコンロなどを指します。出し方は次のとおりです。
● 戸別収集を依頼する場合
環境課へ電話(0883-79-5340)または窓口で申し込みます。受付は月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分まで(祝日・年末年始などの閉庁日を除く)で、住所・氏名(世帯主)・電話番号・品名などを申し出ます。1回に申し込めるのは概ね5品目までとされています。受付後に収集手数料の納付書が届き、納付を確認したうえで「粗大ごみ収集シール」と受付表が郵送されます。収集日にシールを貼って自宅前などに出す流れです。手数料は1品目につき200円と案内されています。
● 自分で持ち込む場合
環境衛生管理センター(東みよし町加茂66番地1)へ直接搬入することもできます。申し込みの手続きは戸別収集と同じで、申し込み時に搬入日を申し出て調整し、シールを貼ったものを午後3時30分から午後5時の間に搬入します。
また、みよし広域連合清掃センター(三好市池田町)へ直接持ち込む場合はごみの量10kgあたり100円の手数料がかかり、受付時間は月曜日から金曜日の9時から12時、13時から16時とされています。事前の連絡が求められており、指定ごみ袋を使うと手数料の二重払いになるため使わないよう案内されています。資源ごみの搬入には手数料がかかりません。
さらに東みよし町では、2026年9月から町内の民間事業者の施設でも粗大ごみの直接搬入が受け付けられるようになりました。こちらも重量制(10kgにつき100円)ですが、東みよし町民であること、東みよし町内から出たごみであることが条件で、自家用車で運び入れてご自身でコンテナへ積み込む形です。特定家電品は持ち込めません。搬入先や必要なものは町のご案内でご確認ください。
なお、指定ごみ袋は「三好市・東みよし町指定ごみ袋」として両市町で共通の運用になっており、清掃センターもみよし広域連合が担っています。三好市と東みよし町は、この部分については同じ仕組みで動いているとお考えいただいてよいでしょう。
徳島市とは、ここが違う
比べていただくと違いがはっきりします。徳島市の粗大ごみは、地区によって申込月が偶数月と奇数月に分かれ、収集はその翌月になります。公式のご案内でも「年6回の申込制」と示されており、申し込みは一世帯あたり各申込月につき1回・一回につき5個までとされています。申し込みから収集通知書と収集シールが届くまでにも2週間から3週間ほどかかります。徳島市の制度については徳島で仏壇を処分するには|供養の考え方と粗大ごみ・業者の手順で詳しくご説明しています。
一方の東みよし町は、申込月の定めは示されておらず、受付時間内に申し込む形です。代わりに1回あたりの品目数に上限があり、手数料の考え方も違います。「いつ出せるか」「一度にいくつ出せるか」が、市町によってまるで違うということです。ご実家の片付けの日程を組むときは、ここを最初に確認しておくと組み直しが減ります。
ここでご紹介した内容は、各市町が公表しているご案内にもとづくものです。手数料や受付時間、対象品目は見直されることがありますので、実際に手続きをされる前に、お住まいの市町の最新のご案内でご確認ください。美馬市やつるぎ町など、この記事で触れていない市町についても、それぞれの窓口にお尋ねいただくと安心です。
山あいの家ほど「自治体の収集に出せないもの」が出てくる
ここが県西部のご実家で、特に効いてくるところです。東みよし町の同じご案内には「収集できないもの」が具体的に挙げられており、次のようなものが含まれています。
● 収集できないものとして挙げられているもの
特定家電品(テレビ、エアコン、衣類乾燥機、洗濯機、冷蔵庫、冷凍庫)/注射器・注射針/農薬・化学薬品/建設・建築廃材(ブロック、レンガ、コンクリート、土砂、石、石膏ボード、瓦など)/自動車、オートバイとその部品(タイヤ、ホイルなど)/農機具類、農業資材(廃ビニール、ハウス用資材など)/ピアノ/消火器/剪定くず(長さ70cm以上、1本の太さが5cm以上のもの)/そのほか清掃センターの処理上、不適当と認めたものおよび産業廃棄物
畑や山をお持ちだったご実家、農作業をされていたご実家では、まさにこの一覧に載っているものが、納屋や庭先から出てきます。耕運機や刈払機、使わなくなったハウスの資材、積み上がった剪定枝。納屋や離れから出てくる古い道具の扱いについては、徳島の蔵・離れの片付け方|古道具・仏具・刀剣が出たときの進め方でもご説明しています。片付けの主役になりそうなものほど、自治体の粗大ごみとしては引き取ってもらえないことがある、ということです。
ひとつお断りしておきますと、この一覧のうち、農薬・化学薬品・消火器・建設や建築の廃材・自動車やオートバイの部品などは、私どもでもお引き受けできません。販売店やメーカー、それぞれの専門の引取窓口での処理が必要になりますので、まずはお住まいの市町の担当課にご相談ください。私どもがお手伝いできるのは、家具・家財や、納屋に残された道具類のうち引き取りが可能なものになります。
また、家電リサイクル法の対象となる4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)は、粗大ごみとしては出せません。東みよし町でも徳島市でも、粗大ごみとしては申し込めないと案内されています。
さらに東みよし町のご案内では、申し込みの際に分解や解体をお願いするものがあり、収集日に分解ができていないと収集しない場合があるとされています。例として、ベッドのマットやソファーの内部のスプリングを外すこと、石油ストーブや石油ファンヒーターの灯油を抜くこと、電池類は取り外して資源物に出すことが挙げられています。ご高齢のご家族おひとりで、ベッドのスプリングを外す作業をされるのは現実的ではないでしょう。
「一軒分まとめて」は、自治体の制度の想定から外れます
もうひとつ、見落とされやすい点があります。自治体の粗大ごみの制度は、暮らしのなかで少しずつ出てくるごみを前提に組み立てられている、ということです。
なかでも三好市は、はっきりと書いています。市の「家庭から出る一時多量ごみの処理方法について」には、「一般家庭の引越しや、家屋の整理・片付け等に伴い排出される多量のごみ(一時多量ごみ)については、市役所では収集いたしません」と明記されており、括弧書きで「市役所が実施する、大型複雑(粗大)ごみ収集では回収しません」とも添えられています。
東みよし町のご案内にも、引っ越しごみなどで大量に出る場合は、事前に現地確認や収集日当日の立ち会いを依頼する場合があると書かれています。徳島市では、引越しごみは粗大ごみとして申し込みできないと明記されています。家一軒分の片付けは、どの制度でも「そのまま乗せられる」ものではないのです。
では一時多量ごみはどうするのか。三好市は二つの方法を案内しています。ひとつは自分で清掃センターへ直接搬入する方法(事前連絡のうえ、10kgにつき100円)。もうひとつが、市が許可した収集運搬業者に依頼する方法で、市は許可業者の一覧を電話番号と収集可能地域つきで公表しています。
ここは押さえておいていただきたいところです。廃棄物の収集運搬の許可は市町村ごとに出されるもので、市をまたいで使えるものではありません。ですから「県内ならどこでも同じ業者が持っていける」という話にはならず、どの市町で作業するかによって、処分の手配の仕方が変わってきます。
ご家族だけで進める場合は、「今回はこの5品目」「次の申し込みでこの5品目」と回数を重ねていくことになります。ご実家が県外からしか通えない場所にあるなら、その往復の回数がそのまま負担になります。私どもがお手伝いする場合は、仕分けから搬出、処分の手配、そして供養が必要なお品の合同供養・お焚き上げまで、まとめて承っています。処分は、作業する市町の制度に沿って手配いたします。作業の内容は遺品整理のご案内をご覧ください。
母屋までの道と、車を停める場所を先に見ておく
県西部のご実家では、ここを先に確認しておくかどうかで段取りが変わります。ご依頼の前にご家族が見ておいてくださると、お見積りの精度も上がります。
● 道について見ておきたいところ
・幅員と、すれ違えるだけの待避スペースがあるか
・急なカーブや勾配、見通しの悪い箇所
・途中に橋があるか(重量の制限がかかっている場合があります)
・電線や軒、庭木の枝など、上の高さに引っかかるもの
・雨が続いたあとにぬかるむ土の道かどうか
● 停める場所について見ておきたいところ
・母屋の前まで車が入るか、途中までしか入らないか
・転回できる場所があるか(バックで長い距離を戻ることになるかどうか)
・停めた場合に、近隣の方の出入りをふさがないか
・私道であれば、所有されている方に一声かけられるか
母屋の前まで大きな車が入らない場合は、小さな車へ積み替えるか、道路まで手で運ぶことになります。これは人手と時間に直結する部分で、間取り別の作業時間や費用の考え方については徳島の遺品整理、1LDK〜3LDKの作業時間と費用目安まとめにまとめています。
お手元でできる準備としては、スマートフォンで写真を撮っておいていただくのが手軽で、行き違いも防げます。家の前の道、車を停められそうな場所、玄関から道路までの経路。この3枚があれば、現地を見る前でも段取りの見当がつきます。
ご遠方から通われるご家族へ
県西部のご実家では、お子さまが関西や県内の市部にお住まいで、年に数回の帰省でしか戻れない、というご事情をよく伺います。滞在できる日数が限られている以上、「その滞在のあいだに何を終わらせるか」を決めてから動くのが結果的に早く進みます。
おすすめしているのは、最初の滞在では「残すもの」だけを決めていただくという進め方です。手放すものを一つずつ選ぶのは時間がかかりますが、残すものは案外はっきりしています。通帳や権利書などの大切な書類、お写真、位牌やお仏壇、ご形見にしたいお品。これらの置き場所を決めて、あとはまとめてご相談いただく形にすると、限られた日数のなかでも進みます。
立ち会いが難しい場合の進め方については、徳島の実家の遺品整理を立ち会いなしで進める方法|遠方家族の手順で詳しくご説明していますので、あわせてご覧ください。
進める順番のまとめ
ここまでを、実際に動く順番に並べ直すと次のようになります。
● ① 家までの道と、車を停める場所を確認する
写真を3枚撮っておく。私道であれば所有者の方に一声かけておく。
● ② 「残すもの」を決める
書類・お写真・お仏壇・ご形見。手放すものを一つずつ選ぶ作業はあとに回します。
● ③ お住まいの市町のごみのルールを確認する
粗大ごみの申し込み方法と、収集できないものの一覧。ここでご自身では出せないものが見えてきます。
● ④ そのうえでお見積りを取る
量と搬出の条件が分かった状態でご相談いただくと、お出しする金額のぶれが小さくなります。
なお、相続や不動産の名義に関することは制度が細かく、ご家庭ごとに事情も異なります。判断に迷われる場合は、弁護士・司法書士・税理士などの専門家や、お住まいの市町の窓口にご相談ください。この記事は進め方の全体像をつかんでいただくためのもので、個別の判断に代わるものではありません。
粗大ごみの制度は、東みよし町「大型ごみ・複雑(粗大)ごみの収集について」「大型・複雑(粗大)ごみの戸別収集を依頼する場合または、環境衛生管理センターへ直接持ち込む場合」「みよし広域連合清掃センターへ直接持ち込む場合」「粗大ごみ直接搬入場所の追加について」「東みよし町・三好市の指定ごみ袋取扱店一覧」、三好市「家庭から出る一時多量ごみの処理方法について」「ゴミ品目検索」、および徳島市が公表している粗大ごみのご案内を確認して記載しました(いずれも2026年9月1日確認)。内容は要約してご紹介しています。
なお剪定くずの寸法について、東みよし町のご案内は「長さ70cm以上、1本の長さが5cm以上のもの」と表記されていますが、同じ指定ごみ袋・同じ清掃センターで運用されている三好市の「ゴミ品目検索」では植木の剪定枝が「長さ70cm以内、1本の太さ5cm以内」と案内されているため、本記事では「太さ」としてご紹介しています。
徳島県西部のお片付けも、私たちにご相談ください
便利堂ネコの手は、2009年の創業以来、徳島県全域でお片付けのお手伝いをしてまいりました。三好市・東みよし町・美馬市・つるぎ町といった県西部にもお伺いしています。道が細くて大きな車が入らない、納屋や離れにも物が残っている、県外から何度も通えない——そうしたご事情も、まずはそのままお聞かせください。
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