徳島の生前整理で相続のもめごとを減らす|物の整理と財産の一覧づくり

生前整理というと、物を減らして暮らしを軽くすることを思い浮かべる方が多いと思います。けれども、ご家族のためにという思いで始める生前整理には、もうひとつ大切な役割があります。それは、いつか相続が始まったとき、ご家族が「これはどうする?」と迷う物を、先に減らしておくことです。この記事では、2009年創業の便利堂ネコの手が、相続のもめごとの種になりやすい「物」の整え方を、法律の基本とあわせて、徳島でご自身の家を片付けようとお考えの方に向けてご案内します。

この記事でお伝えすること
・相続の話し合いで、お金より「物」が決まりにくい理由
・遺言がないとき、家財は誰のものとして扱われるか
・元気なうちにできる、物の整理の五つの手順
・財産の一覧(財産目録)のつくり方と、遺言に添えるときの決まり
・法律や税金のことを相談できる先

なお、ここでいう「相続に備えた物の整理」とは、家の中の物について「誰の物か」「どのくらいの値打ちがあるか」「誰に渡したいか」を、持ち主であるご本人が元気なうちに分かる形にしておくことを指します。物を捨てることそのものが目的ではありません。

相続の話し合いで、物が決まりにくいのはなぜか

預貯金は金額で分けられますが、家の中の物は値打ちも思い入れも人によって違い、しかも持ち主の考えが残っていないことが多いため、話し合いが止まりやすくなります。遺品の片付けの場面でご家族が迷われるのは、たとえば次のようなところです。

● 値打ちが分からない
着物、掛け軸、茶道具、貴金属、古い時計やカメラなどは、見た目だけでは値打ちが分かりません。「高い物かもしれない」と思う人と「古い物だから処分でいい」と思う人がいると、それだけで手が止まってしまいます。

● 思い入れの重さが違う
同じ品でも、ある人には何の変哲もない道具で、別の人には子どものころの記憶と結びついた大事な品ということがあります。金額にすれば小さな物ほど、かえって譲り合いが難しくなることもあります。

● そもそも誰の物か分からない
親戚から預かったままの品、独立したお子様が置いていった物、借りたまま返しそびれた物。持ち主がいなくなると、家の中にある物は、ご家族からはすべて「亡くなった方の物」に見えてしまいます。

● 「言っていた」「聞いていない」
「この指輪はお前にやると言われていた」という話が、ほかのご家族には伝わっていない。口約束は、言った本人がいなくなると確かめようがありません。

どれも、ご本人が元気なうちであれば、一言確かめておくだけで、ずいぶん迷いが減る話です。だからこそ、生前整理のうちに手を打っておく意味があります。

遺言がないとき、家財は誰のものとして扱われるか

遺言がなく、相続人が複数いる場合、亡くなった方の家財は、分け方が決まるまで相続人全員の共有となり、分け方は相続人の話し合いで決めることになります。ここでは、物の整理にかかわる部分だけを、民法の条文に沿って確認しておきます。

家の中の物も、相続の対象です

民法第896条は、「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。」と定めています(同条のただし書きで、亡くなった方の一身に専属したものは除かれます)。預貯金や土地・建物だけでなく、家具や着物、骨董品といった家の中の物も、ここでいう財産に含まれます。

分け方が決まるまでは、相続人みんなの共有

相続人が複数いる場合について、民法第898条第1項は「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」としています。そして、どう分けるかは、民法第907条第1項により相続人の協議(話し合い)で決め、話し合いがまとまらないときは、同条第2項により家庭裁判所に分割を求めることができます。

当コラムの整理として申し上げると、この仕組みのもとでは、ご家族のうちの誰かが善意で「形見に」と品を持ち帰っても、ほかの相続人から見れば「分け方が決まる前に、共有の物が持ち出された」と受け止められることがあります。値打ちのある品ほど、その受け止め方の差が大きくなります。

また、相続放棄を考えている相続人が遺品を持ち帰ったり処分したりすると、民法第921条により相続を承認したものとみなされることがあります。形見分けは、相続放棄をするかどうかが決まり、相続人のあいだで分け方を話し合ってから進めるのが安心です。何が「処分」にあたるかは事情によって判断が分かれますので、放棄を考えている場合は、遺品に手をつける前に弁護士・司法書士にご相談ください。相続放棄をするかどうかには期限もあります。期限と遺品整理を始める時期との関係は、徳島で家族が亡くなったあとの手続きでご案内しています。

仏壇やお墓は、分け方が別になります

仏壇や位牌などの祭具、お墓については、民法第897条第1項が「系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。」と定めています。つまり、ほかの家財のように相続人みんなで分けるのではなく、祭祀を継ぐ方が受け継ぎます。同じ項のただし書きで、亡くなった方が継ぐ人を指定していればその人が承継するとされているので、生前整理のうちに「仏壇とお墓を誰に託すか」を決めて伝えておくと、ご家族が迷わずに済みます。仏壇そのものを手放す場合の手順は、徳島で仏壇を処分するには|供養の考え方と粗大ごみ・業者の手順でご案内しています。

相続人になるのは誰か

民法では、配偶者は常に相続人になり(第890条)、そのほかは子(第887条)、子(子に代わって相続する孫などを含みます)がいない場合は父母などの直系尊属、それもいない場合は兄弟姉妹(第889条)の順に相続人になります。たとえばお子様のいないご夫婦では、配偶者とあわせて、親や兄弟姉妹が相続人になることがあります。また、前の結婚で生まれたお子様も「子」として相続人になります。ご自身の場合に誰が相続人になるのかを、生前整理を始める前に一度確かめておくと、「誰と話しておけばよいか」がはっきりします。

ご注意
ここでご紹介したのは、民法の基本的な決まりのごく一部です。代襲相続(先に亡くなった子や兄弟姉妹に代わって、その子が相続する仕組み)や相続放棄など、ご家庭ごとの事情によって扱いが変わります。ご自身の場合の判断は、弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。亡くなったあとの手続きの順番については、徳島で家族が亡くなったあとの手続き|順番と期限、遺品整理を始める時期でもご案内しています。

元気なうちにできる、物の整理の五つの手順

相続に備えた物の整理は、「自分の物とそうでない物を分ける」「値打ちを知る」「一覧にする」「渡したい人を決めて伝える」「手放す物をご自身で決める」の五つの手順で進めると、ご家族が迷う場面を減らせます。

① ご自身の物ではない物を、先に持ち主へ戻す

最初に手をつけたいのは、ご自身の物ではないのに家にある物です。親戚からの預かり物、お子様が実家に置いていった荷物、ご近所から借りた道具などは、持ち主に連絡して引き取ってもらうか、返しておきます。

持ち主本人に戻せば済む話も、ご本人が亡くなってからでは、預かった経緯を知る人がいなくなります。お子様の荷物であれば、帰省のときに「これはあなたの物だから、持って帰るか決めてね」と一言添えるだけでも、あとの手間が大きく変わります。

② 値打ちの分からない品は、査定を受けて記録する

着物や骨董品、貴金属など、値打ちの見当がつかない品は、ご本人が元気なうちに査定を受けておくと、ご家族が「高いのか、安いのか」で迷わずに済みます。査定の結果は、日付とあわせてメモに残しておきます。相場は時期によって動くため、「いつの時点の目安か」を書いておくことが大切です。

鑑定書や保証書、購入したときの箱や書類が残っていれば、品物と一緒にしまっておきます。これらがあるかどうかで、あとから値打ちを確かめるときの手がかりが変わります。遺品の中から通帳や権利証などが見つかったときの扱いは、遺品整理で貴重品が出てきたら?徳島の業者の対応フローと確認点にまとめています。

③ 財産の一覧(財産目録)をつくる

家の中の物の整理と並べて進めたいのが、財産の一覧づくりです。財産目録とは、ご自身の持っている財産を種類ごとに書き出した一覧のことです。金額を正確に書けなくても、「何が」「どこにあるか」が分かるだけで、ご家族の負担は大きく変わります。

種類 一覧に書いておくこと
土地・建物 所在地、共有している人がいるか、貸し借りしているか、関係する書類の保管場所
預貯金・有価証券 金融機関名・支店名、証券会社名、通帳や取引の書類の保管場所
生命保険など 保険会社名、受取人、証券の保管場所
自動車・貴金属・美術品など 品目、保管場所、査定を受けた日と目安
借入金・ローン 借入先、返済方法

この項目は、法務省と日本司法書士会連合会が作成したエンディングノートの財産の欄を参考に整理したものです。同じ冊子では、所有している土地・建物を調べる方法として、名義人を知りたいときは法務局、所有している土地・建物をすべて知りたいときは市区町村の固定資産税の担当課に問い合わせる、という案内もされています。固定資産税の納税通知書は、土地・建物のある市町村(東京23区は都税事務所)から届きます。徳島の実家など、住まいとは別の場所に土地・建物がある方は、その市町村から届いた通知書も一緒に見ておくと、書き漏らしを防げます。ただし、評価額が一定額に満たない土地・建物には固定資産税がかからず、通知書に載らないことがあるため、すべてを確かめたいときは市区町村の固定資産税の担当課に問い合わせてください。

一覧には、暗証番号やパスワードそのものは書かず、一覧と通帳・印鑑は別々の場所にしまっておくと安心です。借入金も忘れずに書き出しておきます。相続では、民法第896条のとおり、財産だけでなく借入などの義務も引き継がれるためです。

出典
法務省/日本司法書士会連合会「エンディングノート」(2023年8月改訂)。2026年9月28日確認。便利堂ネコの手が要約・編集して紹介しています。

④ 渡したい人を決めて、全員に同じように伝える

「この品はこの人に」という希望があれば、渡したい人にだけでなく、ほかのご家族(相続人になる方)にも同じ内容を伝えておきます。一人にだけ伝えた約束は、あとで「聞いていない」という行き違いのもとになります。理由を一言添えておくと、受け止めてもらいやすくなります。

元気なうちに、ご自身の手で渡してしまうのもひとつの方法です。ただし、値打ちのある品を生前に渡すときは、贈与税などの税金がかかわることがあります。金額が大きくなりそうなときは、あらかじめ税務署や税理士にご確認ください。また、内容や金額によっては、生前に渡した品も、相続のときの取り分の計算や遺留分にかかわることがあります(民法第1044条など)。特定のご家族に値打ちのある品をまとめて渡すようなときは、弁護士や司法書士にも相談しておくと安心です。

⑤ 手放す物は、ご本人が決める

生前整理のよいところは、持ち主ご本人が「残す」「譲る」「手放す」を決められることです。ご家族が良かれと思って先に処分してしまうと、ほかのご家族との間にわだかまりが残ることがあります。ご家族は手伝い役に回り、決めるのはご本人、という役割分担を最初に確認しておくと進めやすくなります。

「この品をこの人に」を確かな形で残すには

ご家族に伝えた希望を、法律上の効力をもつ形で残す代表的な方法が遺言です。エンディングノートは気持ちや情報を伝えるための大切な道具ですが、法務省と日本司法書士会連合会のエンディングノートにも「遺言のような法律的な効力はない」と書かれています。エンディングノートと遺言の違い、遺言書を法務局に預ける制度については、徳島の生前整理、エンディングノートと並行で進める書き方と手順で詳しくご紹介していますので、ここでは「物」にかかわる点に絞ります。

特定の品を、特定の人に残すことができます

民法第964条は、「遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。」と定めています。遺言では、財産全体の割合だけでなく、個別の品について誰に残すかを書くこともできます。法務省の説明でも、遺言書の書き方の例として「○○をAに遺贈する。」といった記載が挙げられています。

自筆の遺言に付ける財産目録は、パソコンでつくれます

自分で書く遺言(自筆証書遺言)は、全文・日付・氏名を自分で書いて印を押すのが原則です(民法第968条第1項)。ただし、平成31年1月13日からは、遺言に添付する財産目録については自書しなくてもよいことになりました(同条第2項)。法務省は、財産目録の書式は自由で、パソコンで作成してもよいこと、土地の登記事項証明書や預貯金通帳の写しを目録として添付することもできることを説明しています。

パソコンでつくる目録にも、決まりがあります。自書によらない財産目録には、その各ページに署名し、印を押す必要があり、記載が両面にある場合は両面それぞれに署名押印が必要です。また、パソコンなどでつくった目録は、自書した本文とは別の用紙にする必要があります。先ほどの手順③でつくった一覧は、こうした遺言の準備にもつなげることができます。なお、自筆の遺言書を法務局に預ける制度を使う場合は、用紙などの様式に別の決まりがありますので、法務省の案内で確認してから書き始めてください。

出典
法務省「自筆証書遺言に関するルールが変わります。」、民法(明治二十九年法律第八十九号)第887条・第889条・第890条・第896条〜第898条・第907条・第921条・第964条・第968条・第1042条・第1044条。2026年9月28日確認。法務省の内容は、便利堂ネコの手が要約・編集して紹介しています。

ほかの相続人の「遺留分」にも目を向けて

遺言があれば思いどおりに分けられる、というわけではありません。民法第1042条は、兄弟姉妹以外の相続人に「遺留分」という取り分を認めています。特定の方に多くの財産を残す内容にすると、ほかの相続人との間で遺留分の問題が生じることがあります。どのような内容にするかは、弁護士・司法書士などの専門家や、公証役場にご相談ください。

ご家族と話すときに心がけたいこと

物の行き先についての話は、一度で決めようとせず、全員に同じ内容を伝え、話した内容を書き残しておくと、行き違いを防ぎやすくなります。

● 一度に全部を決めない
家じゅうの物の行き先を一日で決めるのは、ご本人にもご家族にも負担です。「今日は着物だけ」「次は仏間の物」と、場所や品目を区切って少しずつ進めます。

● 同じ話を、全員に
遠方に住むご家族がいる場合も、電話や手紙で同じ内容を伝えます。徳島の実家を離れて暮らしているお子様が、帰省したときに初めて話を聞いて驚く、ということにならないようにしておきます。

● 決めたことは、日付を入れて書き残す
「誰に何を渡すと決めたか」をメモにして、財産の一覧と一緒にしまっておきます。気持ちが変わったら書き直して構いません。書き直したら、新しい日付を入れておきます。

ご夫婦でお住まいの場合の進め方は、徳島の生前整理、夫婦二人暮らしで始める進め方|物と情報の整え方もあわせてご覧ください。

相談先の目安

相続に備えた準備は、内容によって相談する先が分かれます。片付けの業者にできるのは物の仕分けや運び出し、査定までで、法律や税金の判断はお受けできません。

相談したいこと 相談先の例
誰が相続人になるか、分け方、遺留分 弁護士、司法書士
遺言書の作成 公証役場(公正証書遺言)、弁護士、司法書士
自筆の遺言書を預けたい 法務局(法務省「自筆証書遺言書保管制度について」)
土地・建物の名義 法務局、司法書士
贈与税・相続税 税務署、税理士
家の中の物の仕分け・運び出し・査定 生前整理・片付けの業者

法務省と日本司法書士会連合会のエンディングノートでは、相続登記や遺言書の作成でわからないことは、近くの司法書士に相談するよう案内されています。

便利堂ネコの手の生前整理でお手伝いできること

便利堂ネコの手の生前整理では、まず訪問してお住まいを拝見し、ご希望とペースをお聞きします(訪問ヒアリングは無料です)。仕分けはお客様と一緒に行い、「残す」「譲る」「手放す」をお客様ご自身のご意思で決めていただきながら進めます。この記事でお伝えした「ご本人が決める」を、作業の場でそのまま形にしていくイメージです。誰に何を渡すかを法律上の効力をもつ形で残したいときは、上でご紹介した遺言について専門家にご相談ください。

手放される品の中に着物・骨董・貴金属など価値のある品があれば、買取査定を行います。査定は無料で、買取できた金額は作業料金から差し引くこともできます。一日で終わらせる必要はなく、数時間・半日・複数回に分けるなど、ご希望に合わせて作業の組み方をご提案します。お見積りでご提示した金額以外の追加料金はいただきません。

生前整理のサービス内容は徳島の生前整理、費用の目安は料金ページにまとめています。「まだ何から手をつけるか決めていない」という段階でも構いませんので、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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